今回は、アメリカの人気音楽レーベル
88rising(エイティーエイト・ライジング)について紹介していきます。
所属アーティストのほとんどがアジアにルーツを置き、
アメリカのZ世代から高い評価を受けている88rising。
レーベル代表のショーン・ミヤシロさんは日系アメリカ人。
88risingによって制作された音楽には、あの宇多田ヒカルが参加したことも!
今回は、88risingの経歴や創立メンバー、
所属アーティストについて調べてみました。
また、代表的な所属アーティストと、それぞれの代表曲もあわせて調査しています。
宇多田ヒカルの参加した”T”や、コーチェラでのパフォーマンスがきっかけとなって
88risingに興味を持った方も、ぜひ参考になさってください!
88risingの創業者は日本にルーツが!
2022年で創立7周年を迎える88rising。
創立者は、
- ショーン・ミヤシロ(1981年生まれ)
- ジェイソン・マ(1980年生まれ)
の2人です。
どちらも同年代の上、幼少期をカリフォルニアのサンノゼで過ごしたという共通点があります。
ちなみに、レーベル名である88 rigingは、中国語の「囍」という漢字にインスピレーションを受けているのだとか。
「囍」とは、中国語において「盆と正月が一緒に来る」ような、重ね重ねのおめでたいことを表す漢字です。
また、中国においては「8」は、幸運と富を象徴するラッキーナンバーであることも、採用の理由のようです。
日本語でも8は「末広がり」として、縁起の良い数だとされていますよね。
88risingの音楽スタイルは?
88risingで契約しているアーティストで人気が高いのは、
- Rich Brian
- Dumbfoundead
などのラッパーや、
- Joji
- NIKI
などのR&Bシンガー。
また、日本のパフォーマンスグループである「新しい学校のリーダーズ」も88risingに所属するなど、HIPHOPやR&Bにジャンルを限定せず、アジア文化を紹介するプラットフォームになっています。
88risingの設立から現在まで
ミヤシロさんは当初、韓国系ラッパーであるDumbfoundeadとOkasianのマネジメントをする会社(CXSHXNLY)を設立。その後、名称を88risingに変更し、今に至ります。
88risingの契機となったのは2016年。
所属アーティストであるインドネシアのラッパー・Rich Brian(当時はRich Chigga)の楽曲”Dat $tick”がYouTubeで2億回以上(2022年11月時点)再生される記録的ヒットを記録。
ここから、88risingのレーベルとしての実力が注目されることとなりました。
YOASOBIが出演? Head in the Cloudsとは
88risingが2018年から主催する音楽イベント・Head in the Clouds。
当初はアメリカ・ロサンゼルスで開催されていました。
年々参加者が増え、2022年末には、ジャカルタとマニラで開催が決定。
どちらの開催地でも、日本の有名アーティストYOASOBIが参戦することが決定しています。
YOASOBIファンとしては見逃せませんね!
またこのイベントには(G)I-DLEなどのK-POPアイドルに加え、KASKADEやZEDDなどの世界的に有名なDJも登場。
88risingが全世界から注目されていることが分かります。
コーチェラでのパフォーマンスが話題に
88risingは2022年、「世界最高峰の野外フェス」と評される音楽イベント・コーチェラで、メインステージの運営を担当。
コーチェラのメインステージにおいて、音楽レーベルが出演アーティストの選定を行うことは史上初だったそうですよ!
ステージには、宇多田ヒカルやCL & 2NE1といったビッグネームが集結。
また、このステージを記念して、EP『Head In The Clouds Forever』もリリースされています。
このEPの中に、宇多田ヒカルが参加した”T”も収録されています!
88risingの所属アーティストとおすすめ楽曲5選
それでは、ここからは88risingに所属するアーティストと、おすすめ楽曲を紹介します。
Joji – Glimpse of Us
日本人とオーストラリア人の両親を持つR&Bシンガー。大阪出身で、18歳の頃に渡米したそうです。
もともとはYouTuberとしても有名でしたが、今は音楽に専念しています。
2018年に発表の“SLOW DANCING IN THE DARK”はSpotifyだけで8億8900万回以上ストリーミングを記録。
そして2022年に発表された”Glimpse of Us”は、人生のダークサイドを描いたリアルな歌詞がヒット。
アメリカのビルボードでトップ10入りも果たしています。
NIKI – High School in Jakarta
インドネシアの女性シンガー。
R&Bとフォークをメインに、ジャンルに止まらない音楽を提供。
テイラー・スウィフトやホールジーなどの超人気歌手のライブでオープニングアクトを飾ったこともある実力派です。
2022年にリリースされた”High School in Jakarta”は、TWICEのツウィがオススメしていたことでも話題になりました。
Rich Brian – Dat $tick
1999年生まれ、インドネシア出身のラッパー。
17歳のときに初めて発表した楽曲“Dat $tick”がインターネット上で話題に。
年齢にそぐわない卓越したラップスキルに、多くの人々が魅了されました。
YouTubeで2億回以上(2022年11月時点)再生される記録的ヒットを記録しました。
その2年後にリリースされたデビュー・アルバム『Amen』は、US Billboard 200で18位を記録。
ちなみにRich Brian、学校には通ったことがなく、英語は独学と、非常に独特な経歴を持っています。
Stephanie Poetri – I Love You, 3000
インドネシア出身、2000年生まれのR&B、ソウルシンガー。
母親は、インドネシアの大御所シンガー・Titi DJと、話題性もバツグンです。
2019年に発表した楽曲 “I Love You, 3000 “はYouTubeで1.4億回再生(2022年11月時点)のメガヒット。
映画『アベンジャーズ』からの名ゼリフにインスパイアされたこの楽曲は、恋人からのプロポーズを待つ女性の心情を描いた、癒されるラブソングです。
新しい学校のリーダーズ! – NAINAINAI
日本のビクターにも所属しているダンス&ボーカルパフォーマンスユニット。
どこか昭和を思わせるようなセーラー服と、歌謡曲のようなメロディに、抜群の歌唱力とダンススキルが乗せられた、唯一無二の個性を持っています。
デビュー当初から、ロッテのチューイングガム「Fit’s」のCM動画に出演するなど話題性は抜群。
また現在、TikTokのフォロワーは400万人を超えており、
2022年末には、高校生が選ぶ“次に来るトレンド10選”に選出されるなど、国内でも注目が高まってきています。
” NAINAINAI”は、彼女らの楽曲の中ではMV再生回数ナンバーワン。
YouTubeのコメント欄は海外の方からのものが多く、国内外で注目されていることが窺えます。
88risingの音楽以外の活動は?
創立者のミヤシロさんは、もともと、世界各国のポップカルチャーを紹介するメディア・VICE 出身。
仕事を続けるうち、「アジア文化のためのVICEを作りたい」と考え、VICEの退職を決意しました。
その言葉の通り、88risingが提供するのは音楽のみにとどまりません。
アパレル展開、YouTubeチャンネルの運営など、多岐に渡る活動で、クリエイターの活動する場所を提供しています。
また、ミヤシロさんはインタビューで、今後は映像制作にも力を入れていきたいと答えています。
まとめ
今回は、88risingについて紹介しました。
アジアと世界をつなぐ架け橋として、次世代のポップカルチャーを次々に発表している88rising。
昨今はBTSなどの活躍で、アジア文化に注目が集まっていますが、
88risingの活動で、さらに注目が集まることは間違いなさそうですね。
この記事が、88risingに興味を持たれている方の参考になれば嬉しいです!